「みなさん、こんにちは」という時の「Aloha kākou(アロハ カーコウ)」の「kākou(カーコウ)」と、
カイマナヒラという歌の冒頭の「私たちは外へ出て〜♪」という時の「I waho mākou(イワホ マーコウ)」の「mākou(マーコウ)」で、
「kākou」と「mākou」の違いを本で読んだりしてもピント来ないのよね。
確かに、「kākou」と「mākou」を使い分けることは日本語にはないことなので、感覚がつかみにくいですね。
両方とも「私たち」という意味の人称代名詞なのですが、聞き手を含むか含まないかで、「kākou」と「mākou」を使い分けているんです。
ALOHA 🌺 レレラボのSUMIです。
「kākou」と「mākou」で、聞き手を含むとか含まないとかって、どういう事?具体的に見ていけば、分かるようになると思いますので、ご一緒に見ていきましょう。
kākouとmākouの違いは、聞き手を含むか含まないか
「kākou」と「mākou」はどちらも「私たち」という意味の一人称複数の人称代名詞なのですが、その話を聞いている人が「私たち」に含まれているかいないかで、語形が変わってきます。
「kākou」は聞き手を含む「私たち」
「kākou」は、自分とその話を聞いている人たちを含めた「私たち」を意味します。
「Aloha kākou」は、「(自分とこの挨拶を聞いているあなたたちを含めた)私たち、こんにちは」=「みなさん、こんにちは」という意味合いになります。
「mākou」は聞き手を含まない「私たち」
「mākou」は、その話を聞いている人を含めない「私たち」のことを意味します。
カイマナヒラの冒頭の歌詞「I waho mākou」の部分の意味は、「私たちは外へ出て〜♪」となりますが、ここでの「私たち」は、歌を聞いてる人を除いた「私たち」ということになります。
例えば「私とAとB(と…)は外に出て〜♪」と、CやDに対して語っている形となります。
ステージ上の自分を想像するとわかりやすい
ここまで見てきた2つの例の場合、自分が話し手としてステージの上にいることを想像すると、イメージがつきやすいのではないかと思います。
「Aloha kākou」
ステージの上から客席にいる人々に向かって「(私もあなたも)みなさん、こんにちは」と聞き手(客席の人)を含んだ「私たち」を表しています。
「I waho mākou」
ステージの上から踊りや歌で「私たちは外へ出て〜♪」と客席にいる聞き手に伝えています。
「私(と客席にはいない人)たちで外に出て〜こうして〜あーして〜」と話を伝えていることになります。
まとめ
今回は、聞き手を含むか含まないかで、「私たち」を意味する言葉が変わるんだということを、お話してきました。
文法書を読むだけですぐには理解しづらい「kākou」と「mākou」の違いですが、話し手をステージに上げて、客席にいる聞き手と線引きをしてイメージしてみると、両者の使い分けが理解しやすくなるのではないでしょうか。
以上、『日本語にはない「kākou」と「mākou」の違い【ハワイ語】』でした。
MAHALO 🌴 A Hui Hou
参考文献