コード記号で、アルファベットの後に“dim”とあるのは、何て言うのかしら?
コードダイアグラム表で確認してみても、押さえ方が難しいわね。
そうですね。
“dim”がついてるコードは、ディミニッシュ・コードと言います。
コードの押さえ方が少しアクロバティックですが、ひとつ覚えてしまえば、あとはフレットをずらして行くだけ良いんですよ。
ALOHA 🌺 レレラボのSUMIです。
たま〜に出てくるお洒落なdimコード、フレット違いで3種類ありますが、コード・フォーム(形)はほぼ1種類なので、細かく覚えていなくても『こっちかな?あっちかな?』とフレットを探りながらコードを割り出すことが出来るようになります。dimコードのコード・フォーム
例えば、
Cdim(シー ディミニッシュ)の場合
普通のCのコードで押さえる1弦3フレットを基点に、“ギザギザ”になる感じで押さえます。
※ここで、”□dim”とあっても、常識的に“□dim7”で押さえています。
ウクレレでは”□dim”も“□dim7”も、このコード・フォームでOKです。
あとはずらすだけでdimコードを制覇
dimコードのコード・フォームは、基本的に先程の1種類しかなく、あとはフレットをずらして行くだけです。
しかも、dimコードは3種類しかないので、ずらし方も3種類となります。
○組:Cdim=E♭dim(D♯dim)=G♭dim(F♯dim)=Adim
先程のCdimと同じコードです。
△組:C♯dim(D♭dim)=Edim=Gdim=B♭dim(A♯dim)
○組から1フレット上げると左の図の△組になりますが、そこから3フレット下げた右の図も、同じ△組になります。
右の図の方が押さえ方は簡単になります。2弦と4弦をナット(0フレット)が押さえてくれているからです。
□組:Ddim=Fdim=A♭dim(G♯dim)=Bdim
△組の右の図から1フレット上げると、□組になります。
覚えていなくても、ずらしてみれば良い
このように、dimコードのコード・フォームは1種類、ずらし方は3種類しかありません。
細かく覚えていれば尚よし、覚えていなくても、弾いて耳で確認しながら、探り当てることができます。
ところで、最後になぜdimコードが3種類しかないのかについてお話しすると…
(興味のある方だけお読みください)
ディミニッシュ・コードとは、短3度(半音3個分)ずつを重ねた和音となります。
1オクターブ内の半音12個が、半音3個でちょうど4分割できるため、5音以上重ねてもまた同じ音が出てきます。
C | C♯(D♭) | D | E♭(D♯) | E | F | G♭(F♯) | G | A♭(G♯) | A | B♭(A♯) | B |
○ | △ | □ | ○ | △ | □ | ○ | △ | □ | ○ | △ | □ |
○組:Cdim=E♭dim(D♯dim)=G♭dim(F♯dim)=Adim
△組:C♯dim(D♭dim)=Edim=Gdim=B♭dim(A♯dim)
□組:Ddim=Fdim=A♭dim(G♯dim)=Bdim
このように組に分けると、○△□の3つのグループができ、それぞれルート(根音)違いのディミニッシュ・コードが4つできます。同じグループ内の4つのコードの構成音は全て同じです。
ウクレレはベース音の概念がない楽器なので、同じグループ内の4つのコードの押さえ方は一緒になります。
さらに、別グループのディミニッシュ・コードも、同じコード・フォームでフレットをずらすだけで対応できるというわけです。
さて、何はともあれ、“dim”のつくコードが出てきたら、“ギザギザ“のコード・フォームを思い出して、弾いてみてください。
不安定だけどお洒落な響きに、また癒されちゃうかもしれませんね。
以上、『【dimコード】フォームひとつでディミニッシュを攻略【ウクレレ】』でした。
MAHALO 🌴 A Hui Hou
参考文献
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